家庭教師を雇う方法には、大きく分けて2つがあります。
1つ目は派遣会社を通して雇う方法、そしてもう一つが今回ご紹介する個人契約で雇う方法です。
個人契約の家庭教師には、派遣会社を通す場合に比べ、料金が安いと言うメリットがあります。
しかし、派遣会社を通す場合とは異なる注意点も考えらなければなりません。
また、個人契約の家庭教師は選択肢が広いため、質の高い家庭教師を雇うためにはそれを見極める技術が必要です。
個人契約の家庭教師を雇う方法、注意点についての理解を深め、子供が良い授業を受けられるようにしましょう。
Contents
家庭教師の個人契約ってなに?
家庭教師の個人契約とは、派遣会社を通さずに講師と直接契約を結んで、家庭教師を雇う方法の事を言います。
派遣会社を通して雇う場合は、派遣会社と契約をして希望の条件を伝えるだけで家庭教師が派遣されてきます。
しかし、個人契約で雇う場合、自らの手で講師を探し出す必要があります。
そのため、個人契約で家庭教師を雇う事は、派遣会社を通す場合よりも難しいとされています。
また、講師との直接交渉になるため、トラブルに発展しやすいという特徴があります。
無用なトラブルを避けたい、よく分からないという場合は、派遣会社を通した方が無難です。
個人契約の家庭教師のメリット・デメリットは?
個人契約の家庭教師のメリットとしては、費用が安く済ませられる点が挙げられます。
派遣会社を通す場合、授業料に加え派遣会社に支払う仲介料も発生します。
個人契約の場合、有料の掲示板などを利用しない限りは仲介料が掛からないため、たとえ授業料が同じでも全体の費用は抑えられます。
また、講師の選択肢が広いと言うのも特徴です。
派遣会社の場合、ある程度の条件指定は出来ても、どのような講師が派遣されてくるかはほとんど運と言って良いでしょう。
個人契約の場合、講師一人ひとりの情報を探して選ぶ事が出来るため、派遣会社を通す場合よりも選択肢が広がると言えます。
デメリットとしては、トラブルが発生した際の保証が無い事が挙げられます。
派遣会社を通す場合は、トラブルが発生したら派遣会社へ問い合わせれば解決する事がほとんどです。
しかし、個人契約の場合は個人間で解決するしかありません。
また、講師の質がまちまちな事も挙げられます。
個人契約の家庭教師は、言ってしまえば誰でもなれます。
採用試験などが無いに等しいため、講師によって指導力に大きく差があります。
個人契約の家庭教師を利用するには?
個人契約の家庭教師を利用するためには、まず費用の相場や注意点を把握しておく事が重要です。
個人契約の場合、講師の質を判断するためには自分の目だけが頼りになってきます。
個人契約には、基本的に無料の体験授業が無いという欠点があります。
そのため、いくら条件や面談の印象が良くても、実際に授業を受けてみたら期待外れだったという事も十分考えられます。
講師によっては体験授業を引き受けてくれる可能性もあるので、不安であれば一度相談してみるのも手です。
個人契約の家庭教師を知り合いに頼むのは大丈夫?
個人契約の家庭教師を知り合いに頼む事は、あまりオススメしません。
理由としては、金銭的なやり取りがある以上、トラブルが生じやすいからです。
しかし、家庭教師を知り合いに頼むメリットもあります。
それは、子供との相性が合わないという心配が不要な事です。
家庭教師は1対1での授業形式ですので、講師と生徒の相性は重要です。
見ず知らずの講師に任せるより、知人に頼んだ方が保護者としても安心して任せられるでしょう。
注意点として、授業料の問題があります。
知り合いだからと言って安く済ませようとは思わずに、通常の講師の相場と同じ授業料を支払うようにしましょう。
個人契約の家庭教師の月謝・料金の相場は?交通費はどうする?
個人契約の家庭教師の相場は、生徒の学年によって異なってきます。
基本的に、学年が上がるにつれて授業料も高くなる傾向にあります。
小学生の場合、授業料の相場は1時間当たり1,500円~2,500円程度とされています。
指導出来る講師が多い事、授業難易度の面から授業料は低めです。
中学生の場合、授業料の相場は1時間当たり2,000円~5,000円程度とされています。
小学生に比べ、授業難易度が若干高い点が授業料にも関係しているようです。
また、高校受験期には授業料が高めになります。
高校生の場合、授業料の相場は1時間当たり3,000円~7,000円程度とされています。
高校生を指導出来る講師は非常に限られ、難関大学を志望するような場合は、プロ講師に頼む必要があります。
そのため、全体の中でも授業料は高いのです。
個人契約の家庭教師でスカイプを使った授業はアリ?
最近の家庭教師は、スカイプを利用した授業形式を採用している場合があります。
メリットとしては、授業料が安い事、いつでも授業を受けられる事、自宅に講師を招く必要が無く安全性が高い事が挙げられます。
デメリットとしては、緊張感に欠ける授業になりがちな事、普及が進んでいないため、評判が調べにくい事が挙げられます。
教材については指定された市販のものを購入したり、メールなどで送信されたプリントを印刷したりという方法があります。
結論としては、あまりオススメしません。
たしかにメリットも多いのですが、部屋に自分しかいないという状態で集中して授業を受ける事は意外と難しいのです。
個人契約の家庭教師は安全?注意点は?
個人契約の家庭教師は、派遣会社を通す場合に比べて安全性では劣ります。
個人間のやり取りという事で、ドタキャンや授業料についてなどのトラブルが生じやすいと言えます。
そして、トラブルが生じた場合の対処は自分でするしかありません。
講師も派遣会社の審査を受けたわけでなく、どんな人が来るか分からないため不安が残ります。
個人契約の注意点としては、契約書を作成する事を忘れないようにしましょう。
また、面談の際には講師の連絡先交換や本人確認を必ずしましょう。
安全面を重視するのであれば、個人契約より派遣会社を通した方が確実に安全です。
個人契約の家庭教師の生徒募集・講師の探し方や見つけ方は?
個人契約の家庭教師の探し方には、いくつかの方法があります。
まず、個人契約専門の家庭教師サイト・掲示板を利用する方法です。
これは現在最も多いとされている方法で、いつでも手軽に探す事ができ情報量も多いのがメリットと言えます。
次に、大学で斡旋してもらう方法です。
大学では家庭教師のアルバイトを斡旋している所があります。
近くの大学を訪ねて問い合わせれば、その大学の学生を家庭教師として雇う事ができます。
最後に、知り合いに紹介してもらう方法です。
知り合いに家庭教師を利用している人がいる場合限定ですが、講師の質が保証されている点が魅力です。
個人契約の家庭教師サイト・掲示板とは?
個人契約の家庭教師を探す方法として現在最も利用されている方法が、個人契約サイトや掲示板を活用する方法です。
これらのサイトには、仲介料が無料のものと有料のものがあります。
有料だから質の高い講師が見つかるというわけではありませんので、仲介料だけで判断しないようにしましょう。
無料サイトの場合は、掲示板形式になっている事が多いです。
掲示板に希望する講師の条件を書き込み、連絡が来るのを待つ事になります。
また、講師が書き込んだ生徒募集の内容を探して、こちらから連絡を取る事もできます。
有料の場合、料金を支払うと講師1人の連絡先を教えてくれるという形式があります。
連絡先を教えてもらった後は、講師との個人間でのやり取りになります。
また、面接の手配をサイトが行い、契約すると仲介料を支払うという形式もあります。
契約後は自己責任という点を除けば、派遣会社を通す場合とほとんど同じです。
個人契約の家庭教師の問題点・トラブルになるケースとは?
個人契約の家庭教師は、トラブルが生じても個人間で解決するしかありません。
では実際に、どのようなトラブルが考えられるでしょうか?
個人契約の家庭教師でよくあるトラブルが、講師の無断欠勤や遅刻です。
プロ家庭教師であればそこまで心配はいりませんが、問題は大学生講師の場合です。
まだ社会経験が浅い大学生講師の場合、無断欠勤や遅刻が重大な過失と捉えていない場合があります。
保護者側としても、いつもお世話になっている講師には注意しにくいという考えがあるため解決しにくい問題です。
また、講師が長期休暇をとる際や病気をして出られない際の代わりがいない事が挙げられます。
長期休暇であれば事前に連絡をもらう事で解決出来るかもしれませんが、突然の病気の場合はどうしようもありません。
個人契約への移行がばれた場合の違約金とは?
派遣会社を通して家庭教師を雇っている際に、同じ講師にみてもらえるなら、個人契約に変更したいと考える事があるかもしれません。
たしかに個人契約に変更すれば家庭側・保護者共に仲介料が取られる事がなく、メリットだらけのように見えます。
しかし、ほとんどの場合、派遣会社との契約では個人契約に移行する事は禁止されています。
実際のところ、講師・家庭側が共に口を割らなければ発覚する事もありません。
しかし、万が一発覚した場合には、高額な違約金が請求される可能性があります。
リスクが大き過ぎるため、個人契約に変更したいという際は派遣会社との契約を解除し、新しい講師を探す段階からやり直しましょう。
個人教師の家庭教師でドタキャンした・された場合どうする?
個人契約の家庭教師で多いトラブルが、無断欠勤や遅刻です。
いわゆるドタキャンと言われる行為ですが、もし家庭教師にドタキャンされてしまった場合はどうすれば良いのでしょうか?
前提として、個人契約でドタキャンされた場合、その分の授業を受ける事は出来ません。
派遣会社を通していれば代わりの講師が見つかるかもしれませんが、個人契約の場合は不可能です。
1回や2回のドタキャンならともかく、何度も繰り返すようであれば、まず注意する事が大事です。
講師との関係が気まずくなるかもしれませんが、注意しない事には改善のしようがありません。
それでも改善しない場合、講師を変えるのも手です。
講師に契約解除を申し出て、新しい講師を探しましょう。
逆に家庭側がドタキャンしてしまった場合、キャンセル料が必要になる可能性があります。
講師が納得してくれればそれで良いのですが、頻繁にドタキャンしてしまう場合には、講師側と話し合って解決する必要があります。
家庭教師の個人契約まとめ
家庭教師の個人契約には、様々なメリットがあります。
派遣会社を通す場合に比べ、授業料が割安だったり講師の選択肢が多かったりという事が魅力です。
しかし、デメリットも多く、そのどれもが見逃せないものばかりです。
特に注意したいのが安全面です。
個人契約の場合、トラブルが生じやすく、そのトラブルを解決するためには個人間で話し合うしか方法がありません。
安全面を考慮するのであれば、派遣会社を通した方が確実です。
とはいえ、個人契約をうまく利用できれば、料金・講師の質共に派遣会社を通すより良くなる場合もあります。
そのためには、質の高い講師の見分け方や料金の相場を知っておく必要があります。
どのような基準で講師を選べばいいか、しっかり把握したうえで個人契約の家庭教師を利用しましょう。